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         歩け あるけ 両国(JR北側) 2021.05


両国江戸ORENにある実物大の土俵


 天気予報は「梅雨の中休み」。

まだ関東地方は梅雨入り宣言は出ていないけれど、数日のうちに「あの日、梅雨入りしていました」と宣言が出るのだろう。

別に気象庁が悪いわけではなく、梅雨の不連続線が居座っていなくて、北に行ったり、南に行ったりしているからなので、文句は言えない。

ともかく今日は「晴れ」の予報。

先週金曜日に駅まで自転車で行って、出先では何とか1万歩の散歩をしたが、帰りが雨だったのでバスで帰り、昨日、自転車は取りに行ったので家にある。

これも、運動としての「散歩」の一部。

しかし、家から駅近くの自転車置き場まで、自転車で行くと「600歩」にしかならないけれど、歩いて行くと3,300歩になるのが、理解できない。きっと、スマホの歩数計は、体の上下運動を中心に計測しているので、自転車では上下が出ないのだろう。

それはともかく、今日は晴れているので、都内打ち合わせのついでに1万歩以上歩くために、目的地を決める。

しかし、緊急事態宣言のため「門のある公園」は休園なので、取りあえず先週に続いて、両国近辺を歩くことにした。

前に書いたように、散歩先に困った時は両国の旧安田庭園や後楽園の礫川公園は便利だ。どちらも駅から歩いて1分、あるいは3分の近距離にあり、しかも、打ち合わせ場所までの所要時間もほぼ読める。

ということで、今日はJR両国駅で下車。

駅構内にある「両国ステーションギャラリー」からピアノの軽快なメロディーが聞こえてくる。

ギャラリーは30メートルぐらいの廊下になっていて、左右の壁には、JRの歴史を物語る写真のパネルが沢山掲示してあり、その廊下に誰でも自由に弾くことができるピアノが置いてある。
 また、このギャラリーは「3番線臨時ホーム入口」でもある。

若い(かどうか、判らない。近くに寄らないし、帽子にマスクの人だから)男性が、ポップス風な曲を弾いている。

「おにぎり散歩」を始めてから、此処には何度も降りたけれど、ピアノを弾く人に出会ったのは初めてだ。



今日は時間があるので、JRの歴史の写真パネルを眺めながら曲を聞いた。

一曲終わったところで、偶々来た年輩の女性が「もう1曲お願いできますか」とアンコール。

誰が聞いても親しめる曲を続けて弾いてくれる。クラシックでなく、ジャズでもなく……。

(いいな、俺もピアノかギターか弾けたらいいのだけど)

と思いながら、ゆっくり写真パネルを眺めていると、演奏が終わったので、お礼を込めて軽く拍手し、会釈をする。その人も嬉しそうに会釈を返す。

そう、せっかく弾くんだから誰かが聞いてくれると嬉しいだろうし、聞く方も嬉しい。年輩の女性もお礼の会釈をしている。

この「ありがとう」の交換が世の中をソフトに包んでくれる。

私は、カラオケも楽器もダメだけど、作曲ソフトで2,3曲作ってみたけど、一般公開(?)出来るのはいつだろう?。

認知症防止のための、家族にもよくわからない作曲は、まだ続いている……。

 

 

駅の改札口に向かうと、右手の壁には力士の絵と像。

 

 

いままでは先を急いでいたので見過ごしていたが、相撲の聖地・両国を、日本の人や外国からの観光客にさりげなくアピールしている。


 

改札を出て、さあ、どうする?

パンフレットが無いので、旧駅舎内の「両国江戸NOREN」内の案内所で1部調達し、ついでに、前にも撮った実物大に作ってある土俵の写真も1枚。(このHPのトップの写真)

 

今日は、パンフレットの地図にある観光スポットを歩くことにするが、駅のすぐ近くに「斎藤緑雨旧居跡」とあるのを探すが見つからない。

両国リバーホテルの手前にあるはずだが、マクドナルドの店舗があるだけ。近くに自転車でパトロール中のお巡りさんに地図を見せて聞いても「そうですね、丁度マクドナルドの辺りですね」と言う返事。



 諦めて北に向かう。
 「百本杭の跡」を探していると立て札があり、この近くの隅田川に護岸のための百本杭があったことは分かったが、もうひとつ、
国技館近くの「船橋聖一生誕の地」を探したが、これも不発。





  旧安田庭園の中を一周していると、小鳥が水浴びをしている。



一茶ふうに「われと来て、遊べや親のないスズメ」と句を読むことも出来ず、心字亭に着く。





 先日はどこかを修理中だったが、その工事は終わったらしく静かな庭で、前にもランチしたベンチで、いつものおにぎりとお茶を取り出す。




どこかで小鳥の鳴き声がする。振り返ると木立の木の洞でヒナがくちばしを差し出し、親鳥から餌をもらっている。

周りの木々にもいくつかの洞が開いていて、そのなかのいくつかは現在子育て中らしい。

低木に体を半分隠して、慣れない望遠(といっても、ポケット・デジカメのキャパの中の望遠)で、シャッターチャンスを待つ。




 やっと数枚撮れたうちの2枚がこれ。



洞の巣の中からヒナが黄色い嘴を開けて、親鳥にエサをせがんでいる。





田舎にいる頃には、母屋や物置の庇や天井にツバメが巣を作り、ヒナが巣立つまでは入り口の戸を10センチほど開けておいてやったのを覚えている。

親鳥は体を斜めや横にして、その戸の狭い隙間から飛び込んで来て、数羽いるヒナの口にエサを突っ込んで与えているのを毎日見ていたものだった。

野生の小鳥の子育てを見るのは初めてだった。微笑ましい風景だ。

親鳥は5分もしないうちにエサを持って帰って来ることを繰り返していたから、もう少し望遠の効くカメラで、30分も粘ればもっと良い絵が撮れたかな。

  
 5月はツツジも満開の季節、鳥も子育ての時期。






 園内を歩いていると池の向かい側では撮影の最中だった。

 この前刀剣博物館に来た時にも出会ったから、グラビアの撮影ではなく、近くのホテルの結婚式場で挙式したカップルの記念撮影かも知れない。

 軽く会釈して手を振り、撮影させてもらったお礼を送り、庭園を後にする。
 

 


 庭園の角の刀剣博物館の交差点から隅田川の河岸に出る。

「すみだテラス」というらしい。

下手には総武線の鉄橋が見え、上手には蔵前橋が望める。




  
 隅田川には遊覧船が係留されていて(東京水辺ライン両国発着場)、川岸の堤防の内側には、この辺りの学校の子供たちの作品や、江戸時代の両国を描いた絵がパネルにして掲示されている。

 







 









江戸時代の両国をほうふつとさせてくれる。









今日は、ここまでで散歩を切り上げて、打ち合わせポイントへ向かう。




野生の小鳥の水浴びと、子育てを見たのは散歩の収穫だった。

 

今日の歩数 12,700

 

 

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