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旧古河庭園  
  
      少し滝野川公園、
                                菅原神社(平塚天神社)                                        2021.09






 今日は午前中の打ち合わせで,12時過ぎには仕事から解放されたので、旧古河庭園を歩くことにする。

 ここは、春先に行こうと思ったが緊急事態宣言中で休園だったところ。

昨日ネットで調べたところ、今も新型コロナ第5波で前回と同じく緊急事態宣言中だが、みんな少し慣れたのと、ワクチン接種も人口の半分くらいまで進んだためか開園していて、予約制で入園できるようになっている。

私も、7月に1回目、82日に2回目の接種を終わっている。



 公園の入場はネット予約で#13290984の番号をもらっておいた。


JR上中里駅で降りて、町内の案内図を見ると歩いて7分ぐらいで公園につくようだ。



細い道路を歩き大通り(本郷通り)に出ると、向かい側の左手が白壁の塀に囲まれた旧古河庭園だ。




 

手を消毒し、検温も済ませて、受付で入場券を購入。高齢者は70円。













 公共の施設の入口にある、検温と手の消毒所。

 いつになったら、なくなることか。








 さあ、どこから廻ろうかと、黒っぽい大きな建物に向かう。

この石造りの洋館は、英国人建築家のジョサイア・コンドルの設計。





























コンドル博士は鹿鳴館やニコライ堂、旧岩崎邸庭園の洋館などを手掛け、日本の建築界に貢献した人だそうだ。





明治時代に外国との社交場として「鹿鳴館時代」を築いた鹿鳴館はもう無いが、ニコライ堂は今もお茶の水にあり、旧岩崎邸庭園の洋館も上野の不忍池の近くに瀟洒な佇まいをみせている。(左はお茶の水のニコライ堂)




 

さて、旧古河庭園のがっしりとした洋館を半周して、そのまま進むと、「大外回り」の馬車道があるが、距離がありそうなので、少し戻り、庭園に入り小径を歩くと、左に広い緑の芝生の広場があり、右にはさっきの洋館が聳えている。


 小径に沿ってバラ園があり、今はバラの花は咲いていないが、バラの花壇と並行して、色とりどりの花を咲かせている(名前は知らない)花壇が秋の優しい陽射しを受けて輝いている。

 









そのまま展望台に進むとあずまや風の休憩所があり、周囲が一望できる。

ただし、正面は木立が茂り、下方にあるはずの日本庭園は枝に遮られ、心字池の一部が見えている。林からはまだ元気なセミの鳴き声が聞こえてくる。






建物の裏側(南側)に回り込むと、洋風庭園の中にバラ園とツツジ園が見下ろせる。







ここのバラも開花期の狭間なので、花は殆どない。中央に拵えたバラの塔の赤いバラを撮って満足する。






さらに下に降りると(入場門や洋館は小高い丘の上に有り、そこから下ると洋風庭園と日本庭園が広がる造りになっている)、ツツジ園に手入れの行き届いた丸い頭のツツジたちが点々と存在を主張しているが、残念ながらここも花はない。今度は5月頃に来てみようか。





 坂道を降り切ると平坦な、日本庭園のエリアに入る。













 
その坂道が終わる左手に、黒い岩が不規則に並んでいる。洋風庭園の下端を止めるために、法面(のりめん)のような斜面にするかわりに、富士山の溶岩を石垣状に組んだものだ。

 富士山の溶岩の焼肉板と言えば、遠赤外線効果で、鉄板を使うよりも肉が柔らかく焼けると聞いた。
(溶岩を見ても食べ物しか考えない自分に呆れるけど……。)

 

 

日本庭園の小径から丘を見上げると、木立の間から「展望台のあずまや」がこちらを見下ろしている。











 右手の方へ進むと、門がある。手元のパンフレットによると、これは兜門。
 檜皮葺の屋根で、左右に竹組みの柵が備わっている。
 もちろん門をくぐっても、脇から抜けても、その向こう側の(散歩の外周コースの)「馬車道」に出る。

少し引き返して小高い高台を見上げると、女性2人がランチ中のようなので、後で上ることにして、心字池への道を辿る。

 


 橋を渡って小島に立つと、目の前に水面にさざ波をたてている池が広がる。
 この池を中心とする島や渓谷には、この前、清澄庭園の散歩で見た伊予青石などが使われているとのこと。
 大谷石の切り出し場の写真などはよく見るけれど、各地の銘石は気にしたこともなかった。
 こうして庭園を巡っていると、日本には各地に特色のある石があり、それが日本庭園(や、家庭の庭)の山水などに生かされていると気づかされる。




もうひとつ橋を渡って、先ほどより小さな島に渡る。
 橋から見て左が心字池が広がり、右手には「渓谷」の上に被さるように巨木の枝が張り出し、深林の様相を見せている。


池の畔の静かな小径を歩いていると頭の隅で動いていた悩みや雑念が軽くなってゆく(ような気がする)。

軽い坂道を登ると大きな燈籠が現れる。「濡鷺燈籠」というらしい。

また、その先には細く高い塔がある。これは「十五層塔」。























  

 足元からは枯滝が池に向かって流れ落ち、その先の水辺には雪見灯篭がどっしりと佇む。
 足元の白い砂利の中には表面が滑らかな黒い大石が飛び石のように置かれ、落ち着いた景観をみせてくれている。





奥の院灯籠の先には崩石積が、自然のように見えて、しかもしっかりとかみ合って崩れることのない石組と景色を醸し、当時の職人の技を見せている。京都からの技法とのこと。









 さらに小径を辿ると、茶室の屋根が見えてくる。

もっと見たいので右の細い坂道を山肌に沿ってすすむと、やっと正面から茶室が撮れた。
 遠くに見える茶室を巻くようにその山道を半周すると、茶室の裏側から橋に出会い、水音がするので、橋から右上を見上げると、3段の滝がくねりながら、始まりは糸のように、最後は透明な帯のように、飛沫を上げながら滝壺に落ち込んでいる。




滝の横の細く自然に近い坂道を登ると、最初の洋館の横の芝生の東の端に出た。
 目の前に売店があるが、その売店は今日は休みなので、芝生の周りに配置されたベンチで昼食にする。


芝生の向こう側のベンチでも、年輩の夫婦が休息を取っている。

芝生には何もないが、緑の絨毯が心を休ませてくれ、良い景色だ。


 


































  その後、時間に余裕があったので、滝野川公園 菅原神社(平塚天神社)を巡る。

 滝野川公園は近くの住民・勤め人のための身近でシンプルな公園だ。








 訪れた人は、近くのベンチで思いおもいに時を過ごす。
 遊具もあり子供たちの歓声も園内に響く。




























公園から駅に向かう時、先ほど公園に入ったところまで戻るのは大変なので、前を歩いていて、侵入止めの柵の端から広場を抜けようとする中年の女性に「ここから駅に行けますか?」と聞くと「ええ。あそこにある神社の横から道路に降りられますよ」とのこと。

運動のための散歩ではあるけれど、今日は少々疲れたので、柵を越えて近道を取る。



柵の内側の広場は駐車場と参道を兼ねた、神社の境内で、参道の先に神社の本堂が見える。菅原神社(平塚天神社)とある。

 






気持ちの賽銭を入れて、こじんまりとした本堂に不意の侵入を詫び、家族の健康をお願いする。

本堂の前には神輿蔵があり、今日は奉納日か何かの縁日で、扉を開けてお披露目の日だ。

ずぼらをして近道を通ったお蔭で、ぴかぴかの御神輿を拝むことができた。

 

 




今日の歩数 16,700







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